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早期発見に限ります!

[2015.10.29]
つい1週間前の出来事です。
休日に従業員から連絡があり、なにやら緊急のご様子でして。
 
お父様から電話で「真ん中が何も見えなくなってしまった」と言われたようです。
詳しく話を聞いてもらうと、3.4日前から黒いススのようなものがたくさん飛んでいて、それがなくなったと思ったら、ぼやけてきてしまったとの事。すぐに眼科の受診を勧めました。
結果的に後部硝子体剥離に伴う硝子体出血で、見えないと言っていた方の目は視力が1.0から0.06まで落ちてしまっていたようです。幸い、網膜剥離や網膜裂孔は見当たらなかったとの事で一安心しました。現在は、1週間毎の検診で出血が引くのを待っている状態で視力も戻ってきているようです。
 
このような年齢変化に伴う後部硝子体剥離自体は、病気ではありません。網膜から硝子体が剥がれる時に血管を傷つけてしまうと硝子体出血が起こります。また、網膜の癒着が強いと網膜から硝子体が剥がれる時に網膜が引っ張られ、出血だけでなく裂けたり穴があいたりすると網膜裂孔や網膜剥離になってしまいます。
 
このお父様ですが、2.3日して少し見えるようになってきたので、先生からは一週間後に再度受診するようにお話がありましたが、もう通院しなくても大丈夫じゃないかと思われたようなのですが。後部硝子体剥離が起き始めて1ヶ月位は特に注意が必要です。出血だけであれば、時間とともに徐々に吸収していき、よくなったように感じますが、しばらくしてから裂孔ができる場合もありますので、経過をきちんと見てもらったほうがいいですね。また、経過中に、
 
・ピカピカ光がちらつく
・虫のようなものが見える。以前より増えた
・かすんで見える
 
このような症状がでた場合には、早めの受診をお勧めします。早期発見すれば、入院手術ではなく、外来の治療で治ることもあります。
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