ドライアイの診断基準がかわりました。
目がごろごろする、目が乾く、なんとなく目に不快感がある、重たい感じがする、涙がでる、などの症状をひきおこす、ドライアイ。
3つのコン、パソコン、コンタクトレンズ、エアコンの普及にともない、増加している現代病です。さらに近年、ドライアイがうつ病、睡眠障害、不幸せ、ストレス障害などとも関連することがわかってきましたが、これらが原因と考えられる眼不定愁訴を訴えるドライアイは、シェーグレン症候群などの角膜に傷のある、重症涙液減少症型ドライアイより、病態が軽いと考えられてきました。
このたび、診断基準がかわりました。
以前は、目に傷がないとドライアイの確定診断となりませんでしたが、診察をしていると傷のない方も非常に多くドライアイに悩まされているのを感じていました。
今回の診断基準の改定では、自覚症状と、涙液異常(なみだの質の異常)の2つで診断できることになりました。
涙液の水分減少、MGD(マイボーム腺機能不全)による脂質成分の異常、膜型ムチンの異常、どの異常が原因でも、涙液層の安定性の低下がドライアイの病態の中心であり、治療は涙液層の安定性の低下を引き起こす原因に対しそれを補うという考え方になりました。
現実に見合った診断基準になったと考えられます。