2月24日
[2016.02.24]
当院で行っている手術には、網膜光凝固術、涙点プラグ挿入術、ものもらい摘出術、眼瞼下垂手術があります。
そのなかでも眼瞼下垂手術について、去年10月に開院してからの手術件数も増えてきていますが、眼瞼下垂という病名や手術をご存じの方が少ないなと感じています。
いろいろなご質問や、手術前の不安等を外来でお聞きしますので、少しずつ、ブログの方でお話しさせていただければと思います。
眼瞼下垂の手術を両眼同時にするメリットについて前回お話ししました。
今回は、片眼ずつするメリットについてお話します。
手術当日の帰宅には、手術眼がガーゼされていますが、他眼が問題なく見えます。ものもらいの手術と同じような感覚になりますね。気持ち的にも楽です。
しかし、片眼であってもまぶたの手術は腫れやすいものですから、手術当日の術後は、帰宅後も通常の家事や、仕事はせずに冷やして安静にしていていただきたいです。
翌日はガーゼを交換し、小さなガーゼになります。翌々日にはガーゼをはずし、洗顔も可能となります。術後の腫れは、手術翌日、翌々日に一番腫れ、その後ひいていきます。このあたりは両眼と同じです。
違うのは、見た目が腫れていても安静に冷やしていてほしい術後2日間が終われば、眼帯で隠してしまえることです(眼帯より色眼鏡のほうが、両眼視できるのでいいと思いますが、仕事上どうしても隠さないといけない場合です。)。メリットは手術の予定をいれやすい、ということです。ただ、両眼同時手術のほうが、手術中に左右をそろえることはどちらかというとそろえやすいです。
そのかわり、術後のダウンタイムの時間が2回あります。縫ったところの糸をとり、見た目もほぼ問題なくなるのが手術後10日から14日程度ですので、片眼の手術をして10日から14日程度でもう片眼の手術をすることが多いです。もちろん、片眼と片眼の手術の間をもっとあけてもかまいませんが、片目が手術後と片目が手術前では左右差があるため見た目が気になるかと思います。
当院の眼瞼下垂手術は、美容形成ではなく、眼瞼下垂症という病気に対する保険適応の手術となっています。
保険適応の手術だから、まぶたが挙がりさえすればいい、だけではなく、なるべくみためも自然に仕上がるように手術をしています。
また、手術には炭酸ガスレーザーを使用しており、手術中の出血、術後の腫れの少ない手術になっています。